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「心の性向」は科学できるか?

昨日は病気と心の関係について書いてきました。病気あるいは肉体で起こっていることは
いろいろな方法を用いて「証明」することができます。心と体の関係についても、なんとか
工夫することで「証明らしい」ことをする努力が出来ます。
ところが、次に「心で何が起こっているか」という話になってくると、これを「科学的な
土台」に乗せることがいきなり難しくなってくるのです。

なぜならば、「科学」や「証明」というのは、まずは「観察する」ことが出来るということが
大前提になります。直接的に目に見えないものでもいろいろな測定器具や数値化することで
間接的に見ることが出来ます。そして、そうやって可視化出来たものを観察者が「観察」する
という行為を行うことが必要なのです。
別の言い方をすれば、「対象」が「観測者」から影響を受けないで存在することが出来ると
いうことが大前提になっているということです。それが「科学的思考の土台」なのです。


では、心がどうしてこの「科学的土台」に乗せることが困難なのか?それは、この「こころの
性向」というものが、観察者の意識と無関係に存在することが出来ないからなのです。
「対象」となるものの「心の性向」が、観測者の意識の影響を受けると言い換えてもいいかも
しれません。

このことは、また機会を改めて詳しく書きたいと思いますが、「ニュートン的思考」と「量子的
思考」
の違いとも関連してきます。

今は、
観測するという行為によって影響を受ける「心の性向」は、既存の
「科学的な論理体系」ではとらえきることが出来ない一面を持つ

ということを少し頭の隅においていただければと思います。



さてさて、このような「心の性向」を扱ううえでは、「科学」だけでは正確にとらえ
きれず「心理学」の力を借りないではいけません。「心理学」とは「人文系」の学問であり、
「科学」とは異なります。
*人文系の学問も「人文科学」と表現する場合がありますが、ここでは「科学」は狭義の
「理科系科学」という意味で使っています。


非常におおざっぱな言い方になりますが、その違いは次のように表現できます。
医学などの「科学」が患者さんを診断する時には、「医学的知識」で学んだ「論理性・
普遍性」を当てはめて行きます。「論理性・普遍性」に合わない、個別性・物語性は無視
されると言ってもいいかもしれません。

それに対して、「心理学」では、まず患者さん(クライアントさん)の「個別性・物語性」
重要です。

たとえば、「人間関係」というテーマは「心理学」ではきわめて重要な分野ですが、
この「人間関係」というのは、まさに「個別性」の代表のようなものです。

あるAさんという人に対する「関係性」を10人の人に質問するとしたら、10人
10様のいろいろな答えが返ってきます。もちろん、その中には共通する部分もあるで
しょうが、それぞれの人が違う「関係性」があるということが重要なのです。


つまり、会社である上司に対して、ある部下は「とても世話好きでいろいろと面倒を
見てくれる」と思っているのに対し、別の部下は「いちいちと口うるさい。僕のことを
ちっとも信頼してくれない」という感想を持つかもしれないということです。

「上司がどんな人か」という質問の答えが、「部下」がどういう意識を持っているかとは
無関係ではありえないということです。答える人によって、答えが違うということです。
そして、どの答えも間違っていないのです。

答える人によって、答えが違っており、そのどれもが間違っていない、なんていうのは
「科学」ではありえません。誰が答えても同じ答えで、それ以外の答えは正解でないと
「科学」ではないのです。まさに、「こころの性向」が「科学的土台」に乗せにくいと
いうことでもあります。

その違いをよくわきまえておかないと、「客観的に数値化できないのだから、《心》なんて
存在しない」という結論にもなりかねないのです。決して笑い話ではなく、「論理的
思考」になれてしまうと、無意識的にそういう「思い込み」を持ってしまう可能性が
あるのです。そこまでではないにしても、「心と身体がまったく関係なく別々に存在する」
と考えている人は、医療界の中にも案外多いかもしれません。



そして、日常で生きていくうえで、この「こころの性向」こそが私たちの「日常」
(もちろん病気を含めて)を創りだしている「原因」であるということを明日書きたいと
思います。

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プロフィール

小西 康弘

Author:小西 康弘
京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科専門医。

内科医として約20年病院勤務をしてきましたが、西洋医学の範疇だけでは、とても患者さんの肉体的問題に対して対応できないとその限界を痛感しています。
肉体的な問題の奥底には心理的、精神的な問題が隠れていることが少なくありません。表面に出てくる肉体的な問題は原因ではなく結果で在る事が多いのです。
トランスパーソナル心理学の各手法や、ヒーリング方を勉強中。
シーターヒーリング・プラクティショナー

このブログでは西洋医学だけでなく代替医療やその他の補完療法についての私の考え方や、いろいろな情報を書いていきたいと思います。


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