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『仮説』の証明

このトピックは「西洋医学とホメオパシー」からの続きです。そちらから順番に
お読みください。



昨日は、ホメオパシーにおいて「薬理効果」という情報が、「粒子」以外の「波」という
手段でも伝達しうるのではないか、という一つの「仮説」について考えてみました。

科学的態度というのは、一つの仮説を立てたときにそれを先入観なしに証明する態度を
保ち続けるということだと思います。

1988年にフランスのバンヴェニストらによって「ネイチャー」に発表された論文掲載と
その後日談はとても印象的です。


花粉症などの原因となるⅠ型アレルギー反応というのは、免疫グロブリンの一種である
IgE抗体が血液中にある好塩基球に結合することにより、好塩基球の中に含まれるヒスタミン
などの物質が放出されること(脱顆粒現象と言います)で起こります。

たとえば、「すぎ花粉症」はスギ花粉という抗原(アレルゲンと言われる)に対して、生体が
アレルギー反応を起こし、IgE抗体を産生することが原因ということです。そして、この
スギ花粉に対するIgE抗体が好塩基球を刺激し、脱顆粒現象を誘発することで鼻水やくしゃみ
などの症状がでるというわけです。



バンヴェニストは偶然的な実験の失敗からほとんどアレルゲンが含まれない溶液を用いた
実験で、この脱顆粒現象が誘発されることを発見しました。
そして、これが「ホメオパシー」で起こる現象に似ていることを知った彼は、厳格な実験
プロトコールを組んで、世界の4カ国の研究施設との共同研究を行います。


4年間の共同研究の結果は、IgE抗体を含む溶液を段階希釈して、1個の抗体さえ含まれない
ほど希釈しても免疫細胞と反応を起こしたというもので、世界的に権威のある雑誌「ネイチャー」
に掲載されたのです。
E.Davenas st al.,'Human basophil degranulation triggered by very dilute antiseraum
against IgE, Nature, 1988; 333(6176): 816-8

外国の科学雑誌(医学雑誌を含む)では、実験の結果よりも実験過程でのプロトコールが
どれほど厳密に設定されているかが評価されます。特に統計学的な処理がどれほどきっちりと
されているかということが最重要であるといってもいいのです。このプロトコールが厳密の
行われている場合、結果がたとえどのような結果であっても、つまり「AとBとの間には有意差は
ない」という結果であっても尊重されるということです。
そこに「恣意的な判断」が入らないということで、たとえ有意差がなくてもそれは尊重される
べき「科学的事実」であるという立場です。
(それに対して、日本の雑誌では多少統計学的処理がずさんでも、「有意差があった」という
結果を重視するきらいがあります。)


実は、この論文掲載に当たっては実に示唆に富んだ後日談があるのですが、実験の結果は
どうなったかを含めて続きはまた明日書きたいと思います。


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プロフィール

小西 康弘

Author:小西 康弘
京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科専門医。

内科医として約20年病院勤務をしてきましたが、西洋医学の範疇だけでは、とても患者さんの肉体的問題に対して対応できないとその限界を痛感しています。
肉体的な問題の奥底には心理的、精神的な問題が隠れていることが少なくありません。表面に出てくる肉体的な問題は原因ではなく結果で在る事が多いのです。
トランスパーソナル心理学の各手法や、ヒーリング方を勉強中。
シーターヒーリング・プラクティショナー

このブログでは西洋医学だけでなく代替医療やその他の補完療法についての私の考え方や、いろいろな情報を書いていきたいと思います。


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