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総合診療と統合医療との違いについて

先日、ツイッターの方で「総合診療」と「統合医療」とはどう違うのでしょうかという質問をいただきました。もっともな質問だと思います。自分たちだけでは分かっていても、いままでそういうことを聞いたことのない方にとっては、どういう違いか分からないと思います。

そこで、今日はその説明とともに私の感じるところを書かせてもらおうと思います。


「総合診療」とは、「専門診療」と対比して位置づけられる診療科です。専門診療というのは呼吸器内科とか循環器内科、あるいは整形外科、心臓外科と言ったように特定の臓器の特定の疾患だけを専門的に扱う科です。医者と言ってもすべてを網羅して治療できるわけもなく、それぞれの医者が一番得意な「専門分野」を持っているのです。
それが、あまりにも専門細分化されてしまって自分の専門でない分野については基本的な治療も出来なかったり、あるいは「そんなのは自分の専門外だから、別の所にいってくれ」みたいな雰囲気が生まれてきました。そういうあまりにも専門科しすぎた医学傾向に対する反省として生まれたのが「総合診療科」というものです。

総合診療医学会のホームページ

たとえば、私の専門とする『内科』でも大きく分けると6つくらいの「専門内科」に分けることが出来ます。私が大学を卒業した頃は、「総合診療」という概念がまだまだ拡がっていなくて、卒業すると同時にどこかの「専門科」に所属して、他の分野の疾患を見ることがあまりないということが起こっていました。自分の専門とする分野以外の疾患は、大学を出てから一般病院に赴任して初めてみるというようなこともあったのです。


もうひとつ、「総合診療」が必要とされる大きな理由のひとつが、慢性疾患とか生活習慣病といわれる病気は並存して起こることが多く、それぞれ別々に掛かっていたのでは患者さんを総合的に見ることが出来ないということがあげられます。
たとえば、糖尿病や高血圧症、高脂血症などの病気をいくつか持っておられる患者さんが多いのですが、糖尿病や高脂血症は内分泌内科(糖尿病外来)、高血圧は循環器内科などと別々に掛かって別々に薬を出したり検査されたのでは、サービスの効率も悪く資源の無駄になります。それよりも、一人の医者が全部を含めて総合的に見たほうが良いに決まっているのです。

以上のような経過で「総合診療」が見直されてきたのです。ここで誤解してはいけないのは、だからと言って専門診療が必要がないということではないということです。専門科は専門科として、一般の医療レベルでは対応が困難が疾患や病態に対して、絶対に必要なのです。

たとえば糖尿病を例に挙げると、糖尿病には1型糖尿病と言う若年で発症しとてもコントロールが困難で複雑なインスリン治療が必要な病態と、大半を占める2型糖尿病と言う成人発症の病態があります。2型糖尿病は一般の内科医が対応できるので、「総合診療」や「一般内科」と言われるところで治療を受けることが望ましいと思います。しかし、1型糖尿病はやはり糖尿病の専門医がみることが患者さんにとって必要だと思います。
専門の先生に見てもらいたいと言う気持ちはわかりますが、すべての糖尿病の患者さんが「糖尿病の専門内科」に受診すればそれこそ、専門内科の機能が麻痺してしまうのです。
必要なのは適切な役割分担だと思います。



一方、「統合医療」というのは、医者の中でもまだまだ十分に浸透したものとは言えません。人によっては捉えかたも違うことがあるので、私の捉えかたが絶対だと言うわけではありません。

私の考えている「統合医療」は今までのトピックにも何度か書いていますが、人間は「肉体、身体」だけを対象として診察し診断し、治療していたのでは十分ではないと言うことが根幹にあります。

心身相関と言って、人間が病気になるにはその前に心身の「ストレス」が溜まっていることが多いと言うことで、病気はその「ストレス」が溜まって起こってきた「結果」に過ぎないと言う考え方です。もちろん、結果として起こってきた病気の治療も大切ですが、その原因になっている心身の「ストレス」にも目を向けることがとても重要だと思います。

今の医学ではこの「心の部分」に目を向けることが少ないのが現状です。これからの医療はもっとそういう方面にも目を向けていく必要があるというのが「統合医療」の考え方ではないかと思っています。



「統合医療」はいろいろな切り口でいろいろな見方が出来るので、私が上に書いた説明は「統合医療の一面」でしかないことをご理解ください。「代替医療」との関係で捉えることも出来ますし、あるいは「エネルギー医療」「波動医学」などとの関係で捉えることも出来ます。
ただ、共通していると思うのは、「現代医療」や「保険診療」という今までの枠組みを越えた見方であると言うことは共通していると思います。
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プロフィール

小西 康弘

Author:小西 康弘
京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科専門医。

内科医として約20年病院勤務をしてきましたが、西洋医学の範疇だけでは、とても患者さんの肉体的問題に対して対応できないとその限界を痛感しています。
肉体的な問題の奥底には心理的、精神的な問題が隠れていることが少なくありません。表面に出てくる肉体的な問題は原因ではなく結果で在る事が多いのです。
トランスパーソナル心理学の各手法や、ヒーリング方を勉強中。
シーターヒーリング・プラクティショナー

このブログでは西洋医学だけでなく代替医療やその他の補完療法についての私の考え方や、いろいろな情報を書いていきたいと思います。


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