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薬についての一考察

私たち西洋医学の医者は、通常の治療手段として「薬」を処方することがとても多いです。血圧が高いことを主訴(患者さんが病院などに来られるときの一番の原因となっている症状など)に来られれば降圧剤を出しますし、胃が痛いと言って来られれば「胃薬」を出します。
もちろん、患者さんが欲しいという薬をそのまま出すのではなく、診察し必要な検査を行って診断してから考えて処方するのですが、基本的には何らかの薬で対応しようとする「癖」が身についています。

そして、医者の中でも薬の出し方はそれぞれで、すぐに何でもかんでも薬を出す先生もおられれば、できるだけ処方は少なく、様子を見るという方針の先生もおられます。

私自身は、たくさんの薬を飲まれている患者さんを診ると、どうしても薬を減らしたくなるほうです。今仕事で往診に回ってみさせていただいている患者さんの中には、前の病院でそれこそ「山のように」薬をもらって飲まれている人が少なくはありません。

「よくもまあ、こんなに薬が飲めますねぇ。それこそ薬でおなかがいっぱいになってしまいそうですね」と言って笑っているのですが、処方内容を見てこれは要らないなと思うものがあれば、出来るだけ減らす方向で本人さんと相談するようにしているのです。


だからといって、私は一部の人たちがそうであるように「薬」そのものを「悪いもの」だというふうには考えていません。薬を飲まないと血圧が200以上にも上がって倒れてしまう患者さんにとっては、血圧の薬は一日たりとも欠かせないものです。
しかしその反対に、あるときには確かに必要であったかもしれませんが、ずっと飲み続ける必要のない薬を「なんとはなく」処方され続けている場合も決して少なくはないように感じます。


要は、人によって「薬の必要とする具合」は違うのだと思います。一概に薬を悪いものだと決め付ける極論には私は賛成できません。
専門的な知識を持たないで「患者さんに必要な薬」と「必要でない薬」の見極めが出来ないのにもかかわらず、「薬は悪いものである」という自分自身の『思い込み(信念体系)』を人に押し付ける人がいることも事実なのです。そのような人のアドバイスに従って、一度にすべての薬をやめてしまったがために、体の具合が悪くなった人もいるのです。


西洋医学では、どうしても「薬剤投与」が中心になってしまうということを書きましたが、実はそれ以外にも私たちが肉体に現れる症状を解決する方法はいろいろとあるのです。むしろ、通常の「薬剤投与」では根本的な治療は難しく、他の治療こそがその人にとっては「必要としている」ということもあります。

外来をしていて、「ふらふらする」とか「よるに眠れない」、「会社に行こうとすると頭が痛くて行けない」というような症状で来院される方がたくさんいますが、その症状の本当の原因は日常の生活や人間関係から来るストレスが関係していると思われる場合があります。いわゆる「ストレス病」と言われるものです。
そのような場合には、めまい止めの薬や睡眠剤、鎮痛剤は『対症療法的』であって、一時的には効果があるかもしれませんが決して根本的な治療になっていないのです。


そういう「ストレス病」の方ばかりではなく、たとえば高血圧や糖尿病、あるいは癌など西洋医学が一番有効であると思っているような疾患も、その原因は私たちが考えるよりももっと深いところにあることが多いのです。
精神神経学的アプローチやそのほかの代替療法的なアプローチは、西洋医学とは違った視点から、そういう病気や患者さんを「全体的な立場から」関わっていこうとするものです。


ある患者さんには、内服治療よりもこのような「統合的なアプローチ」のほうが必要な場合があるということです。もちろん、逆に西洋医学的なアプローチのほうが必要な患者さんもおられるということでもあります。


今までは、ともすれば西洋医学と代替医療でどちらのほうが優れているかという視点から議論されることが多かったように思いますが、どちらが優れているかという問題ではないのだと思います。
患者さんによって、必要とする治療法やアプローチの仕方は違っていることを認めることがとても大切なような気がします。

そして、目の前にいる患者さんにとってどのような治療法やアプローチの仕方が一番適切であるかを「コンシャルジェ」的に相談に乗れるような立場の「専門家」がこれから必要とされてくるのだと思っています。




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プロフィール

小西 康弘

Author:小西 康弘
京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科専門医。

内科医として約20年病院勤務をしてきましたが、西洋医学の範疇だけでは、とても患者さんの肉体的問題に対して対応できないとその限界を痛感しています。
肉体的な問題の奥底には心理的、精神的な問題が隠れていることが少なくありません。表面に出てくる肉体的な問題は原因ではなく結果で在る事が多いのです。
トランスパーソナル心理学の各手法や、ヒーリング方を勉強中。
シーターヒーリング・プラクティショナー

このブログでは西洋医学だけでなく代替医療やその他の補完療法についての私の考え方や、いろいろな情報を書いていきたいと思います。


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