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科学的態度と批判的態度

このトピックは「西洋医学とホメオパシー」からの続きです。そちらから順番に
お読みください。




バンヴェニストの「希釈実験」の結果について、昨日書きました。
希釈を続けていくと、最初はどんどんと効果が薄れてきたのに更に希釈していくと今度は
再び効果が増強し始めると言う「2層性」を示したという結果でした。


この論文がNatureに掲載された時、エディターから注釈が付きました。今回の結果に
ついては容易に受け入れることの出来ない結果であり、追加の確認試験が必要であると言った
内容でした。

その後の経過についてリン マクタガートの『フィールド 響き合う生命・意識・宇宙』に書かれて
ある内容によれば、科学者だけでなく、全く関係ない『似非科学バスター』とでも言う人たちが
研究室に押し寄せ、彼らの指示の元に『再実験』をさせられたとのことです。その中には世界的
に有名な似非科学批判家のジェームズ・ランディーもいたということです。

本来の「科学的態度」に基づくならば、他施設での追試実験において同様の結果が出るかどうか
で判断するべきところを、似非科学批判家をたち合わせて、再実験させると言うのは「最初に
否定ありき」と思わざるを得ません。

もちろん、一つの本に書いてあることが「すべて真実である」と盲目的に信じることの危険性を
いつも心しておかなければいけませんが、もし「事実」であるとするならとても科学的な態度で
あるとは言えないのではないかと思います。(ちなみに、リン・マクタガートはバンヴェニスト
に直接インタビューしているようです。


私が、ここで書きたいことは世界最高峰の科学雑誌の編集者でさえも、このような自分たちが
すぐには受け入れられない「事実」を見せ付けられた時に、科学的態度から逸脱してしまう
ということです。



一方で、ホメオパシーについては、肯定的な実験だけではなく否定的な実験結果もあることを
私たちは無視出来ません。そして、「すべてのホメオパシーの効果はプラシーボ効果である」
と考える意見もあること私たちは知っていなければいけないと思います。
(プラシーボー効果についてはまた別のトピックで詳しく書きたいと思っています)

しかし、いろいろな実験結果があって私はいいのだと思います。すべての実験結果が同じで
ないのは、むしろ科学が発展していく過程で当たり前のことだと思います。
過去の歴史の進み方を見ると、ある「仮説」に対しては当初はそれを肯定する意見も否定
する意見も両方出てくるものです。

問題があるとすれば、一方の意見を持つ人が他方の意見を持つ人に対して「冷静で寛容な
態度」をとれないということではないかと思います。それは、「科学的態度」というより
最初から否定ありきの「批判的態度」とでもいえる物で、この二つは似て非なるものです。


ホメオパシーなどを含めた「代替補完医療」についてはいつもこのような「本物か偽者か」
という議論がついて回りがちです。実際、ちまたには「いかさま」同然のひどい療法がある
ことも事実です。
しかし私は「代替補完療法」に対しては、基本的に「好意的な態度」で対応していきたいと
思っています。なぜなら、それらをすべて「似非化学」であるという結論は今の段階では
とても出せないと判断するからです。
そして、それはそういった「療法」を何でも無批判的に受け入れると言う態度とも違うと
思っています。あくまで、本当の意味での「科学的態度」で対応したいということなの
です。

私たちの心の中には、正しいことを信じると言う傾向よりも信じたいことを正しいと思う
傾向のほうがはるかに強いのだと言うことを肝に銘じて行きたいと思います。



そして、まだまだこの世界には自分たちの「理論」では説明できないこともありうるのだと言う
謙虚な姿勢を持ちながら、しかし、全く根拠のない『似非科学』は厳しく排すると言う姿勢が
必要だと感じています。

そのためには、上に紹介したリン マクタガートの『フィールド 響き合う生命・意識・宇宙』に
加えて、マーチンガードナーの「奇妙な論理」を併せて読むことが役に立つかもしれません。



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プロフィール

小西 康弘

Author:小西 康弘
京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科専門医。

内科医として約20年病院勤務をしてきましたが、西洋医学の範疇だけでは、とても患者さんの肉体的問題に対して対応できないとその限界を痛感しています。
肉体的な問題の奥底には心理的、精神的な問題が隠れていることが少なくありません。表面に出てくる肉体的な問題は原因ではなく結果で在る事が多いのです。
トランスパーソナル心理学の各手法や、ヒーリング方を勉強中。
シーターヒーリング・プラクティショナー

このブログでは西洋医学だけでなく代替医療やその他の補完療法についての私の考え方や、いろいろな情報を書いていきたいと思います。


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